急拡大する生成AI市場!その勢いは止まらない
生成AI市場は、国内外で目覚ましい勢いで成長を続けています。富士キメラ総研の調査によると、日本の生成AI市場は2028年度にはなんと1兆7000億円強規模にまで拡大する見込みです。
また、総務省「令和7年版 情報通信白書」(IDC Japan調査)でも、日本のAIシステム市場全体について、次のような興味深い数値が示されています。
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2024年:1兆3,412億円
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2029年:4兆1,873億円(予測)
世界市場でも、生成AIは高い成長を続けており、2024年の361億ドル(AI市場全体の19.6%)から、2030年には3,561億ドル(同43.1%)へと大きく拡大すると見られています。企業のDX推進や人手不足への対応、業務効率化といった構造的な要因が、生成AI導入を強く後押ししている状況がうかがえますね。
生成AIの役割は「個人ツール」から「業務の基盤」へ大変化!
この1〜2年で、生成AIの企業での使われ方は大きく変化しています。導入初期には、社員一人ひとりが生成AIを個別に利用し、議事録作成、文章生成、翻訳、アイデア出しといった「個人の業務効率化」が主な目的でした。
しかし、現在は生成AIを業務システムの中に組み込む形での導入がどんどん増えています。Wakka Inc.が顧客から相談を受ける案件でも、主な活用領域は次のようなものが多いそうです。
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カスタマーサポート:問い合わせ対応チャットボット
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コンテンツ制作:マーケティング文章や資料の自動生成
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ソフトウェア開発:コード生成、レビュー、テスト支援
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データ分析:顧客行動分析やレポート生成
このように、生成AIは「個人が使うツール」という枠を超え、企業の業務基盤の一部へとその役割を広げています。システム開発の現場でも、生成AIをプロジェクトに組み込むことを前提として、アーキテクチャを設計するケースが一般的になりつつあるとのこと。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
生成AIをシステム開発に活用できる?メリットと企業事例を徹底解説
開発現場の最前線!「AI統合型システム開発」の台頭
企業での生成AI活用の変化に伴い、システム開発の現場でも生成AIの位置づけが変わってきています。最近の特徴は、AIを単体で導入するのではなく、既存システムと連携させる形で実装するケースが増えている点です。
Wakka Inc.の開発現場で手がける案件でも、次のような実装パターンが特に増加しています。
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社内ナレッジ検索AI(RAG型)
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問い合わせ対応AI
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営業支援AI
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文書作成・要約システム
この背景には、AI API(AI機能を自社システムに組み込むための仕組み)の普及があります。これにより、企業はAIモデルをゼロから開発することなく、自社システムにAI機能を統合できるようになりました。とても便利になった反面、生成AIを組み込んだシステム開発は、従来のWebシステム開発とは根本的に異なる特性を持つという側面もあります。
なぜなら、AIの出力は非決定論的であり、データ品質が成果物の精度を大きく左右するからです。そのため、企画・PoC(概念実証)・実装・運用の各フェーズで、従来とは異なる設計思想が求められるようになりました。また、近年は企業固有のデータを活用したカスタマイズ型AIへの需要も拡大しています。
その結果、生成AI時代のシステム開発では、次の4点が設計上の重要なテーマとなっています。
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社内データとの連携: データの整備状況、権限設計、そして検索精度が重要です。
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セキュリティ設計: 入出力のマスキング、ログ管理、利用ポリシーの策定が欠かせません。
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業務フローへの統合: 既存システムとの連携や、使いやすいUI/UX設計が求められます。
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AI運用管理: 精度監視、モデル更新、評価サイクルの確立が必要です。
これらのテーマについて、さらに深く知りたい方は、Wakka Inc.のブログ記事もチェックしてみてください。
「PoC倒れ」はもうやめよう!実装現場が直面するリアルな課題とその乗り越え方
AIを活用したシステム開発を依頼するクライアントにヒアリングをすると、次のような課題に直面しているケースが増えているそうです。皆さんの会社にも当てはまるものがあるかもしれませんね。
【PoCから本番運用への移行が難しい】
検証環境ではうまく動いたのに、既存システムとの接続や権限設計、運用体制が未整備のままプロジェクトが止まってしまう、いわゆる「PoC倒れ」が頻繁に起こっています。これを避けるためには、PoCの段階からビジネス課題とKPIを明確にし、本番運用を前提とした検証設計を行うことがとても重要です。
【社内データ整備がボトルネックになる】
RAG(検索拡張生成)を前提とした実装では、社内ドキュメントの整備状況や権限管理の設計が、AIの回答精度に直結します。「AIを入れればすぐ答えが出る」と思われがちですが、実際にはデータ側の整備が成否を分ける大きなポイントなのです。
【評価・改善サイクルの設計が不足する】
生成AIは一度作ったら終わりではありません。プロンプト、モデル、データを継続的に改善していく前提での運用設計が必要です。そのため、精度監視の仕組みを開発初期から組み込むことが欠かせません。
【開発リソースの確保が難しい】
AI統合型システム開発は、従来のWeb開発とは異なるスキルセットが求められる領域です。しかし、国内でこの分野に長けたエンジニアを確保するのは難しい傾向にあります。そのため、ラボ型開発のような柔軟な開発体制を活用することが、現実的な選択肢となるケースも増えているようです。
PoCの進め方について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
生成AI導入に伴うPoCの進め方|成果を出す検証結果と継続判断の基準を解説
また、Wakka Inc.では、AIを活用した新規事業・プロダクト開発の検証から事業化までを一貫して支援するサービスも提供しています。
Wakka Inc. PoC/MVP開発 ── AIを活用した新規事業・プロダクト開発の検証から事業化まで一貫支援
未来を覗く!AI市場の3つの重要トレンド
今後のAI市場において、Wakka Inc.は次の3つのトレンドが特に重要になると考えているそうです。
1. AIの「業務組み込み」の本格化
企業は生成AIを単体ツールとして使うだけでなく、業務システムやサービスへ統合する形で活用する動きが、これから一層広がるでしょう。開発現場では、目的に合ったモデルやツールの選定と、既存システムとの接続設計の巧拙が、プロジェクトの成果を大きく左右するようになると見られています。
2. AIエージェントの普及
人が設定した目標に基づき、複数のタスクを自律的に実行するAIエージェントへの注目が高まっています。問い合わせ対応や情報収集など、業務自動化の新たな手段として期待されています。
3. マルチモーダルAIの進化
テキスト、画像、音声を統合して処理するマルチモーダルAIの進化により、コンテンツ生成やデータ分析の高度化がさらに進むだろうと予測されています。
生成AIシステム開発ツールについて知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
生成AIシステム開発ツール13選!ツール選定のポイントから最新トレンドまで解説
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Wakka Inc.ってどんな会社?
「ITリソースの最適化で、企業の可能性を解き放つ」をミッションに掲げ、システム開発、ラボ型開発、AI統合型システム開発、PoC/MVP開発、DX支援などを展開している会社です。150名超の開発組織を運営する、実務直結型のITパートナーとして、多くの企業のIT課題解決をサポートしています。
【会社情報】
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社名:株式会社Wakka Inc.
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代表者:代表取締役 平野 宏幸
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設立:2008年
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所在地:〒102-0084 東京都千代田区二番町12番3号 グレイス麹町8階
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TEL:03-6327-3011(代表)
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事業内容:システム開発、ラボ型開発、AI統合型システム開発、PoC/MVP開発、DX推進コンサルティング