IOWN APNで北海道・石狩と東京を結ぶPoCが始動!
この3社は、NTTグループが提唱する「IOWN」構想に基づく技術要素「APN」を活用したPoC(概念実証)を、2026年後半より共同で実施する検討を開始しました。

この取り組みでは、NTT東日本が提供する通信基盤を活用し、さくらインターネットの石狩データセンターと、エクイニクスの東京拠点間を接続します。目指すのは、低遅延・大容量の接続環境で、分散処理やAIワークロードを含む様々なユースケースの可能性を検証することなんです。
IOWN構想とAPNって何?
IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想は、NTTが掲げる、あらゆる情報を光を中心とした革新的な技術で最適化し、高速大容量通信や膨大な計算リソースを提供するという壮大なビジョンです。詳しい情報は以下のページで確認できますよ。
そしてAPN(All Photonics Network)は、このIOWN構想の核となる技術の一つで、通信ネットワークの全区間で光波長を専有する通信サービスのこと。これにより、究極の低遅延と大容量通信が実現されるんです。
PoCの具体的な内容とは?
今回のPoCでは、さくらインターネットの石狩データセンターにあるサービス基盤と、エクイニクスの東京拠点(例えばTY4)を、NTT東日本が提供するIOWN APNを活用した「All-Photonics Connect powered by IOWN」で直接つなぎます。

そして、スループットや遅延といった性能を徹底的に評価し、実際の運用で必要となる条件を洗い出します。分散AIの検討では、学習や推論の処理をどこに配置するか、データの事前処理や移動をどう最適化するかなどを想定し、ワークロードに応じた最適な構成を探っていきます。さらに、監視や障害時の切り分け、アクセス制御やログ管理など、運用面とセキュリティ面での要件整理も進められる予定です。
各社の役割分担もバッチリ!
このPoCでは、それぞれの得意分野を活かして役割を分担しています。
-
エクイニクス:東京での接続ハブとして、相互接続基盤とエコシステム連携、運用設計をサポート。
-
NTT東日本:「All-Photonics Connect」による広域回線の提供と、技術的な支援を担当。
-
さくらインターネット:石狩データセンターからサービス基盤と検証環境を提供。
想定される構成は、さくらインターネットの石狩データセンターとエクイニクスの東京拠点を「All-Photonics Connect」で直結し、必要に応じて「Equinix Fabric」などを利用して外部クラウドやエコシステムへの接続も検討されるとのこと。ここで得られた知見は、性能、運用、セキュリティ、コスト、そしてサステナビリティといった多角的な観点から整理され、将来的なサービス化や、企業、自治体、研究機関との連携拡大へとつながっていくでしょう。
各社代表からの熱いコメント!
今回のPoCについて、各社の代表の方々からも期待の声が寄せられています。
NTT東日本 代表取締役社長 澁谷 直樹氏は、「AI需要の拡大により、データと計算資源の『分散配置』が現実的な選択肢となる中で、これらを一体として活用するためのネットワークの役割はこれまで以上に重要になっています。本取り組みは、IOWN APNによる低遅延・大容量接続を前提とした分散処理・AIワークロードの実行可能性を検証するものであり、将来のデジタル基盤の具体像を示す重要な一歩と考えています。地域に根ざした現場力を生かし、分散したリソースを実際に活用できる形に『つなぐ』ことで、新たなデジタルインフラの実現に貢献してまいります。」とコメントしています。
さくらインターネット 代表取締役社長 田中 邦裕氏は、「AI時代の競争力は、優れたモデルだけでなく、それを支える計算資源をいかに確保し、活用できるかによって左右されます。AI基盤の大規模化が進む中、都市部への集中だけでなく、地域に分散する計算資源を一体的に活用できる環境の整備が重要になっています。本取り組みは、IOWNによる低遅延かつ大容量の通信技術を活用し、石狩と東京のデジタル基盤を一体的に活用する可能性を検証するものです。3社による今回の取り組みを通じて、地域と都市をまたいだ分散型AI基盤の実現を加速し、日本のAI競争力を支える次世代デジタルインフラの実現を推進してまいります。」と述べています。
エクイニクス・ジャパン 代表取締役社長 小川 久仁子氏は、「生成AIをはじめとするデジタル需要の急拡大は、日本の産業競争力の強化に直結する一方で、計算資源とネットワーク、そして電力の最適化という新しい課題を突き付けています。本PoCは、IOWNを活用した低遅延かつ大容量の接続により、北海道・石狩の計算基盤と東京のエコシステムをつなぐとともに、3社それぞれの専門性とアセットを融合させることで、ワット・ビット連携の実現モデルを創出し、その社会実装を具体的に前進させる取り組みです。今回の協業を通じて、日本のAIおよびデジタル基盤をより強靭で持続可能なものへと進化させ、地域から国全体の成長につながる新たなモデルの確立に貢献してまいります。」と語っています。
各社の紹介
エクイニクスについて
エクイニクス(Nasdaq:EQIX)は、世界中のあらゆる場所を、最も短いパスで、無限につなぐグローバルなデジタルインフラストラクチャ企業です。同社のデジタルインフラストラクチャ、データセンター拠点、そして相互接続されたエコシステムは、私たちの仕事や生活、そして地球をより良くするイノベーションを可能にしています。
NTT東日本について
NTT東日本株式会社は、東日本地域における通信インフラを基盤とし、地域社会や産業の持続的な発展に貢献する企業です。1999年の設立以来、固定電話や光回線サービスなどの提供を通じて社会基盤を支えてきましたが、近年はデータやデジタル技術を活用し、企業や地域の課題解決や変革を支援する取り組みを強化しています。
さくらインターネットについて
さくらインターネットは、1996年創業のデジタルインフラ企業です。信頼性の高いクラウドおよび計算基盤を国内の自社データセンターから提供しています。「『やりたいこと』を『できる』に変える」を企業理念に掲げ、安心して利用できるデジタルインフラの提供を通じ、多様な取り組みを支援してきました。また「さくらのクラウド」は、デジタル庁が整備する令和8年度ガバメントクラウドの対象サービスとして、国産クラウドでは初めて採択されています。
お問い合わせ先
この取り組みに関するお問い合わせは、以下のフォームから行えます。