AIエージェントにタスクを任せられるのは便利だが、結果をいちいち確認しに行くのは面倒──そんな課題を解決するため、今回は「Hermes Agent」のメール連携機能を実際に試してみた。自動実行したタスクの結果をメールで受け取れれば、PCの前にいなくても仕事の進捗が把握できる。複数店舗を運営しながら開発も行う立場としては、こうした「結果の自動通知」こそが業務効率化の肝になる。
30種類以上の連携先に対応するMessaging機能
Hermes Agentには「Messaging」というゲートウェイ機能があり、TelegramやDiscord、Slackといったチャットツールのほか、EmailやSMS、さらには中国系メッセンジャーまで30種類以上のサービスと接続できる。今回はもっとも汎用性の高い「Email」を選択し、IMAP・SMTP設定を行ってメールアカウントと紐付けた。
設定自体は一般的なメールクライアントと同じで、サーバーアドレスやポート番号、認証情報を入力して保存するだけ。ゲートウェイを再起動すれば「Connected」と表示され、準備完了となる。ここまでは何の問題もなくスムーズだった。
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メール受信が動かない──原因は認証ヘッダー
早速メールを送ってHermes Agentに指示を出してみたが、まったく反応がない。調べてみると、デフォルトでは「Allowed users」に登録した送信元からのメールしか処理しない仕組みになっていた。迷惑メール対策として当然の設計だ。自分のメールアドレスを登録して再送信したものの、やはり応答なし。
ログを確認すると「no Authentication-Results header」というエラーが記録されていた。Hermes Agentは送信元の正当性を確認するため、メールヘッダー内の「Authentication-Results」を参照する実装になっている。ところが今回利用したメールサービスでは、代わりに「ARC-Authentication-Results」が付与されており、SPFやDKIMの検証結果は正常だったにもかかわらず、Hermes Agent側では認識されなかった。
メールサービスによってヘッダーの付与方法が異なるため、受信機能を使いたい場合はAuthentication-Resultsヘッダーを付与するサービスを選ぶ必要がある。現場で導入するなら、事前にメールサービスの仕様確認が必須だ。
送信機能とスキル化で実用レベルに
受信は断念したが、送信機能は問題なく動作した。「自分のメールアドレス宛にGIGAZINEの最新記事をまとめて送信して」と指示したところ、最初はSMTP設定が見つからないとエラーが出たものの、「接続済みのEmail Gatewayを使って」と追加指示することで無事にメール送信に成功。受信側でも正常に届いていた。
ここで重要なのが「スキル化」の活用だ。「メールの送り方をスキルにまとめて保存して」と指示すれば、今後は「結果をメールで送信して」と言うだけで自動的にメール送信が実行される。一度スキルとして記憶させれば、次回以降の手間が大幅に削減できる仕組みだ。
店舗運営者目線での評価──通知の自動化は必須機能
複数店舗を運営していると、定期的な売上集計やレポート作成といった定型業務が発生する。こうしたタスクをHermes Agentに自動実行させ、結果をメールで受け取れるようになれば、移動中や接客中でもスマホで確認できる。今回の検証では受信機能に制約があったものの、送信機能だけでも十分に実用的だ。
コスパ面では、Hermes Agent自体はオープンソースで無料利用可能。メールサービスも既存のものを使えばコストはゼロ。ただし、認証ヘッダーの問題があるため、導入前にはメールサービスの仕様確認が必要になる。GmailやOutlookなど主要サービスでの動作検証を行ってから本格導入するのが賢明だろう。
まとめ──自動化の「最後の1マイル」を埋める機能
タスクの自動実行は便利だが、結果を自分で確認しに行くのでは自動化の意味が半減する。Hermes Agentのメール連携機能は、この「最後の1マイル」を埋めるための重要な機能だ。受信機能には制約があるものの、送信機能とスキル化を組み合わせれば、実用的な通知システムとして機能する。現場で使うなら、まずは送信機能から試してみるのがおすすめだ。
参考: GIGAZINE「使い込むほど成長するAIエージェント「Hermes Agent」の実行結果をメールで受け取ってみた」
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