金融アプリは「使うもの」から「相談できるパートナー」へ
これまでの金融アプリは、残高確認や振込、明細閲覧、金融商品の一覧表示、そしてFAQチャットボットといった、機能提供型や検索型の体験が中心でした。もちろんこれらも便利でしたが、顧客が本当に求めているのは、もっとパーソナルで、生活に寄り添った支援ではないでしょうか。
例えば、「今の自分にとって何が最適なんだろう?」「この支出や資産状況、どう改善すればいいの?」「将来のために、どんな準備が必要?」といった、一人ひとりの状況に合わせた継続的なサポートです。特に金融の分野では、年齢、家族構成、収支、資産状況、投資経験、リスク許容度、ライフイベント、過去の取引履歴など、多岐にわたる情報を踏まえた高度なパーソナライズが求められます。
しかし、同時に、誤った情報提供、過度な勧誘、不適切な商品説明、権限を超える助言、誤送金、個人情報の取り扱いといった、金融ならではの厳格なリスク管理も絶対に欠かせません。TempestAIは、こうした課題に対応するため、金融業務に特化したAIエージェント基盤、LLMガードレール、そしてAI Harnessを組み合わせた「パーソナライズ金融AIコンシェルジュ基盤」を開発しました。
「パーソナライズ金融AIコンシェルジュ基盤」の概要
この基盤は、既存の金融アプリにAIコンシェルジュを組み込み、顧客が自然な言葉で相談したり、確認したり、手続きを進めたり、意思決定の支援を受けたりできるようにするためのものです。従来のチャットボットのように、ただFAQに誘導するだけではありません。顧客の会話の意図や文脈をしっかりと理解し、必要な情報を参照しながら、複数の専門AIエージェントと連携し、金融機関ごとのルールに沿って最適な回答や提案、手続き支援を行います。
例えば、こんな相談にも対応できます。
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「子どもの教育費のために、毎月いくら貯めればいいのかな?」
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「NISAを始めてみたいんだけど、自分に合った考え方を知りたいな」
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「今月、なんでこんなに出費が多いんだろう?」
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「住所変更の手続きをしたいんだけど、どうすればいい?」
AIコンシェルジュが、顧客一人ひとりの状況に合わせて、適切な回答や手続きの案内をしてくれるんです。

特長1:金融AIエージェント基盤による高度なパーソナライズ
この基盤の大きな魅力は、顧客との対話履歴、口座残高の推移、取引明細、保有資産、投資経験、ライフイベント情報などを、金融機関の許諾や規約、権限設計に基づいて活用する点です。これにより、単なる一般的な回答ではなく、顧客一人ひとりの状況に合わせた、まるで人間と話しているかのような自然な対話、説明、提案、手続き支援が可能になります。
中核となる「親AIエージェント」が顧客の意図や文脈を深く理解し、必要に応じて、家計管理AI、資産形成AI、市場分析AI、手続き案内AI、商品説明AIといった、それぞれの分野に特化した専門エージェントに処理を振り分けます。これにより、より専門的で、かつパーソナルな対応が実現します。
特長2:金融専用LLMガードレールによる厳格なリスク管理
高性能なLLM(大規模言語モデル)を導入するだけでは、金融領域でのAI活用は不十分です。誤った回答、事実に基づかない情報(ハルシネーション)、悪意のある指示(プロンプトインジェクション)、不適切な助言、適合性に反する提案、権限を超える操作、個人情報の不適切な取り扱いなど、さまざまなリスクを防ぐための多層的な制御が必須となります。

TempestAIのLLMガードレールは、以下の4つのレイヤーでAIの挙動を厳しく制御します。
- 入力レイヤー: プロンプトインジェクションや悪意ある指示、権限外の依頼、個人情報を含む不適切な入力などを検知し、制御します。
- データレイヤー: 顧客情報、取引情報、商品情報、社内文書などに対して、権限管理、参照範囲制御、情報マスキング、データ利用ポリシーを適用し、情報の安全な取り扱いを徹底します。
- 実行レイヤー: 振込準備、商品説明、手続き案内といった実行系のタスクについては、人間による確認、承認フロー、操作ログ、実行前チェックを組み込み、安全性を確保します。
- 出力レイヤー: 回答内容に根拠を提示させたり、禁止表現をチェックしたり、適合性を確認したり、リスク説明を促したり、断定的な表現を抑えたり、社内ルールに沿った文面補正を行ったりします。
これらの多層的な制御により、金融機関が求める安全性、説明可能性、監査可能性を兼ね備えたAI活用が支援されます。
特長3:AI Harnessによる安全な外部システム連携
この基盤では、既存の金融機関アプリ、CRM(顧客関係管理システム)、勘定系・情報系システム、商品データベース、FAQ、規程文書、外部APIなどとAIエージェントを安全に接続するための「AI Harness」が提供されます。これにより、AIが外部システムと連携する際にも、金融機関のリスク管理方針に沿った形で、常に安全に運用できるようになっています。
主なユースケースを見てみよう!
「パーソナライズ金融AIコンシェルジュ基盤」は、私たちの金融生活のさまざまな場面で役立ちます。具体的なユースケースをいくつかご紹介しましょう。

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資産形成アシスタント / ライフシミュレーション
教育資金、住宅購入、老後資金、NISA、保険見直しなどについて、顧客の年齢、家族構成、収支、資産状況、リスク許容度に応じたシミュレーションや、考え方の整理を支援します。一般的な商品説明にとどまらず、顧客の状況に応じて「なぜその選択肢が考えられるのか」「どのようなリスクに注意すべきか」を、自然な会話で分かりやすく説明してくれます。 -
家計アシスタント
取引明細をAIが自動で分類し、支出の傾向を分かりやすく可視化します。固定費、サブスクリプション、食費、交際費、教育費などを分析し、顧客に合わせた改善提案を行います。例えば、「あまり使っていないサブスクリプションを見直すと、月に3,000円くらい節約できるかもしれませんよ」「今月は外食費が先月よりも増えていますね」といった、具体的な気づきを提供してくれます。 -
手続きナビゲーション
住所変更、氏名変更、カードの再発行、口座開設、各種申請といった手続きを、AIが対話形式で案内します。顧客がFAQやWebページを探し回る必要はなく、必要な情報、提出書類、手続きのステップを会話形式で整理し、完了まで寄り添ってくれるから安心です。 -
銀行取引の実行支援
入出金パターンや過去の取引履歴をもとに、振込先、金額、タイミングなどをAIが整理し、振込の準備や確認事項の提示を支援します。ただし、実際の送金や重要な取引実行については、必ず人間による確認・承認プロセスが組み込まれており、誤送金や不正操作のリスクをしっかりと抑えます。 -
金融商品の説明・相談支援
投資信託、保険、ローン、クレジットカード、預金商品などについて、顧客の理解度や関心に応じた説明を行います。金融機関ごとの商品説明ルール、禁止表現、リスク説明、適合性確認の方針に沿って、AIの回答内容が厳しく制御されるため、安心して相談できます。 -
ウェルネス
健康状態やライフスタイルの変化に合わせたウェルネス商品やサービスの提案も行われます。例えば、「今月の歩数目標を達成したので、健康増進インセンティブが適用されますよ」「定期健診の時期に合わせて、付帯する医療保険の特約内容を確認しませんか?」といった、健康増進や日々の生活に密着したアプローチにより、アプリを日常的に利用するきっかけを作り、エンゲージメントの向上を促します。 -
ロイヤリティプログラム
顧客の購買データや消費の好みをAIが多角的に分析し、一人ひとりに最適化された特典や優待、パートナー企業のサービスをレコメンドします。単なる一律のポイント優遇にとどまらず、裏側のビジネスマッチングエンジンと連携することで、「よく利用するカフェの限定クーポン」や「過去の購買傾向にマッチした加盟店の新サービス案内」など、個人のライフスタイルに深く刺さる提案が自動化され、還元効果と提携ビジネス双方の活性化を最大限に引き出すことが期待されます。
パーソナライズAIがサービスをさらに高度化!

従来の商品開発では、アンケートやコールセンターへの問い合わせ、営業現場の声などをもとに顧客ニーズを把握するのが一般的でした。しかし、これらの手法では、顧客が抱える潜在的な課題や、日々変化するニーズをリアルタイムに捉えることが難しいという課題がありました。
この基盤では、AIコンシェルジュとの対話を通じて、顧客の悩み、関心事、ライフイベント、資産状況の変化、サービスへの反応などを、適切な権限管理のもとで匿名化・統計化して蓄積・分析できます。例えば、「教育費への不安」「老後資金の準備方法を知りたい」「NISAを始めたいが何から始めればよいかわからない」「家計を改善したい」といった相談内容を分析することで、顧客がどのような課題を抱えているかを継続的に把握できるようになります。
これにより、金融機関や各事業会社は、より迅速かつデータに基づいて、新しい金融商品の企画・開発、既存商品の改善、顧客セグメントごとのパーソナライズ提案、UI/UXの改善、マーケティング施策の高度化を進めることが可能になります。TempestAIは、AIコンシェルジュを単なる顧客との接点としてだけでなく、次世代の商品開発エンジンとして位置付け、金融機関の継続的なサービス改善と新たな価値創造をサポートしていくとしています。
TempestAIの強みと今後の展望
TempestAIは、金融ドメインに特化したAIソリューションの開発・実装を強みとする、東京大学発のAIベンダーです。金融機関向けAI開発に必要となる、業務理解、AIエージェント設計、LLMガードレール、権限設計、データ連携、HITL(Human-in-the-Loop)、監査ログ、UI/UX設計、PoC(概念実証)設計、本番運用設計までを一気通貫で支援してくれます。
また、TempestAIは、総裁選時におけるAIアバター構築など、高い安全性・信頼性が求められる領域での実装経験も豊富です。プロンプトインジェクション対策、ハルシネーション(AIが事実に基づかない情報を生成すること)抑制、出力制御、監査可能性の確保に関する技術を金融領域でしっかりと実装しています。
TempestAIは、金融アプリが単なる取引や照会ツールではなく、顧客の生活、資産形成、意思決定を継続的に支援する「パーソナライズされたトータルライフサポート基盤」へと進化していくと考えています。今後も、銀行、証券、保険、クレジットカード、決済、資産運用などの金融機関と連携し、各社の既存アプリや顧客基盤、業務データを活かしたAIエージェント化を推進していくとのことです。
金融ドメインの深い知識と最先端のAI実装力を活かし、TempestAIは金融機関における次世代の顧客体験、業務効率化、そしてリスク管理の高度化を支援していくでしょう。
TempestAI株式会社について
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会社名: TempestAI株式会社
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所在地: 東京都渋谷区宇田川町14-13 宇田川町ビルディング3階
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代表者: 代表取締役CEO 池田 蒼
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事業内容: 金融業界向けAIソリューションの開発・提供