なぜ今、IoTとAIの融合が求められるの?

近年、スマートビルディングや社会インフラの分野では、デジタル化が急速に進んでいます。建物や設備のデータをIoTで集め、AIで分析・最適化することで、運用効率を上げたり、エネルギー消費を抑えたりといった新しい管理の仕組みが世界中で求められているんです。

しかし、現実の現場には、建物それぞれの構造や、工事の条件、既存の設備との接続方法など、多種多様な固有の要素がたくさん存在します。だからこそ、ただ単に最新技術を導入するだけではうまくいきません。長年培われてきた現場の知識や経験をシステム設計にしっかりと活かすことが、成功の鍵となるわけです。

テクサーとイワブチの今回の協業は、まさにこの「現場の知見」と「デジタル技術」を融合させることを目的としています。それぞれの強みを持ち寄ることで、これまでの課題を解決し、より実用的で効果的なスマートインフラの実現を目指すというわけですね。

テクサーとイワブチ、それぞれの役割と目指す未来

この協業において、両社はそれぞれ得意な分野を活かして役割を分担しています。これが、まさに最適な連携と言えるでしょう。

イワブチは、長年にわたってインフラ現場で培ってきた豊富な知識と経験を活かします。スマートインフラ部品の開発や、実際に現場でシステムを導入・実装する部分を担当することで、机上の空論ではない、現場に根ざしたソリューションを提供します。現場の「困った」を深く理解しているからこそ、本当に役立つ技術を生み出すことができるんです。

一方、テクサーは、省電力で広範囲をカバーできる「LPWA通信技術」や、IoTシステム開発の豊富な実績を持っています。同社が開発するIoT・AI統合プラットフォーム「BUILDICS」を基盤として、センサーからデータを集め、設備データを統合管理し、クラウドと連携してAIで解析するといった、デジタル基盤の全てを提供します。

このように、イワブチが「現場」と「物理的な実装」を、テクサーが「デジタル技術」と「データ活用」を担うことで、両社は現場のインフラとデジタル技術を高度に融合させた「Agentic IoT基盤」を構築します。そして、最終的に目指すのは、AIが物理世界にある設備やインフラと連携して、自律的に最適化を行う「Physical AI」の実現です。これは、まるでインフラ自体が賢くなって、自分で考えて動くようになるようなイメージですね。

役割分担図

テクサーの心臓部「BUILDICSプラットフォーム」とは?

テクサーが開発する「BUILDICS(ビルディクス)」は、この新しい協業の核となるIoT・AI統合プラットフォームです。これは、さまざまなセンサーや設備から集められたデータを一元的に管理し、クラウド上で高度な分析を行ったり、AIによる判断を可能にしたりするデジタル基盤のことなんです。

BUILDICSを活用することで、建物設備やインフラ設備が今どんな状態にあるのかをリアルタイムで「見える化」できるようになります。例えば、設備の故障が起きる前にその兆候を検知したり、エネルギーの無駄遣いをなくして最適化したり、遠く離れた場所にある設備を管理したりといったことが可能になります。これにより、設備の維持管理にかかる手間やコストを減らし、より効率的で安全な運用が実現すると期待されています。

自律的に動く未来「Agentic IoT」の魅力

さて、今回の協業のキーワードである「Agentic IoT」とは一体どんなものなのでしょうか?これは、センサーや設備から集められたデータをAIエージェントが解析し、状況に応じて最も適切な行動を自律的に判断・提案する、まさに次世代のIoTアーキテクチャなんです。

これまでのIoTモデルでは、センサーでデータを取得し、それをクラウドに蓄積して、ダッシュボードなどで人間が状況を分析し、それから設備の操作や運用に関する判断を行う必要がありました。このプロセスでは、どうしても判断や対応に時間がかかってしまったり、担当者によって判断にばらつきが生じたりといった課題があったんです。

しかし、Agentic IoTでは、AIエージェントが設備データや環境情報をリアルタイムで解析し、最適な運用方法や具体的なアクションを提案してくれます。さらにすごいのは、その実行結果をAIが学習することで、継続的にシステム自体が最適化されていく点です。これにより、設備管理やインフラ運用の高度化が飛躍的に進むことでしょう。人間がすべてを判断する手間が省け、よりスピーディーで正確な運用が実現する、そんな未来がきっと来るでしょう。

Agentic IoTについて

未来へ向けて:広がる事業展開

今回の出資と業務提携をきっかけに、テクサーとイワブチは、今後さらに幅広い分野での事業展開を進めていく予定です。具体的には、以下の3つの分野に注力していくとのことです。

  1. LCCO2/Agentic IoTプラットフォームの構築および販売
    カーボンニュートラルが叫ばれる現代において、LCCO2(ライフサイクルCO2)の削減は喫緊の課題です。Agentic IoTプラットフォームは、建物のエネルギー効率を最適化し、CO2排出量削減に貢献するでしょう。環境に優しいスマートインフラの実現に向けた重要な一歩となるはずです。

  2. 次世代スマートインフラ製品の共同開発および販売
    両社の強みを活かし、市場のニーズに応える革新的なスマートインフラ製品を共同で開発し、世に送り出していくことになります。現場の課題を解決し、より安全で快適な社会を築くための製品が生まれることに期待が高まります。

  3. インフラDXソリューションの創出および提供
    インフラのデジタルトランスフォーメーション(DX)は、日本の社会にとって不可欠なテーマです。両社は、現場のデジタル化を推進するための様々なソリューションを生み出し、提供していくことで、インフラ業界全体の変革を支援していくでしょう。

これらの取り組みを通じて、建物やインフラのデジタル化を強力に推進し、持続可能で効率的な社会インフラの実現に大きく貢献していくことが期待されます。私たちが暮らす街や社会が、より賢く、より快適になる日も近いかもしれませんね。

各社の概要

テクサー株式会社

  • 所在地:東京都多摩市鶴牧1-1-14 コージィーコート2F-1

  • 代表者:代表取締役CEO 朱 強

  • 設立:2016年10月

  • 事業内容

    • 展示会DXシステム「AiMeet®」の開発・販売

    • ビルディングDXシステム「BUILDICS®」の開発・販売

    • ZETA® LPWA関連製品の開発・販売

  • ホームページhttps://techsor.co.jp/

イワブチ株式会社

  • 所在地:〒271-0064 千葉県松戸市上本郷167

  • 代表者:代表取締役社長 内田 秀吾

  • 設立:1950年8月

  • 事業内容

    1. 電力、通信、信号、放送、鉄道用各種電気架線金物の製造販売
    2. 送配電機器の部品、通信、放送用受信装置および支持機材の製造販売
    3. 合成樹脂製各種電気絶縁物および各種電気接続器材の製造販売
    4. 建築工事、土木工事、電気工事、電気通信工事、設備工事の設計、監理、請負
    5. 前各号に附帯する一切の業務
  • ホームページhttps://www.iwabuchi.co.jp/