ボンとらや、その歴史と愛されるお菓子たち

愛知県豊橋市を拠点に、東三河エリアで12店舗を展開する「ボンとらや」は、1951年(昭和26年)に創業しました。地元の人々にとって「ボンとらや」といえば、ふわふわのスポンジで特製生クリームを包んだロングセラー「ピレーネ」を思い浮かべる人も多いはず。50年以上の歴史を持つこの看板商品は、1日に3,000個以上売れることもある、まさに“豊橋ソウルスイーツ”として親しまれています。

伝統の味を守りつつも、常に新しい挑戦を続けてきたのが「ボンとらや」の魅力。2018年には、あの人気菓子「ブラックサンダー」とのコラボレーション商品「ブラックサンダーピレーネ」を発売し、大きな話題を呼びました。このように、地域を巻き込んだ企業コラボや新フレーバー開発にも積極的に取り組む姿勢が、今回の生成AIとのコラボレーションへと繋がったのです。

ボンとらやの企業コラボ一覧

ボンとらやの冷蔵ケースに並ぶピレーネなどのスイーツ

新商品開発の壁をAIが乗り越える!

菓子や飲食業界では、食のトレンドが目まぐるしく変化し、そのサイクルも短くなっています。そんな中で、新商品のコンセプトを考えたり、試作の方向性を決めたりする「初期工程」には、膨大な時間とリソースが集中しがちです。ここが、多くの企業にとって大きな課題となっていました。

「Ameiro」は、この初期工程を生成AIの力でサポートするために開発されたプラットフォームです。トレンド分析から企画書作成、さらにはパッケージ画像の生成までを短時間で実現することで、開発のスピードアップと効率化を目指します。今回の実証実験では、「ボンとらや」とともに、このAIプラットフォームがどれだけ実用的なのかを徹底的に検証しました。

菓子・飲食業界向けAIプラットフォーム「Ameiro」のすごさ

「Ameiro」は、新商品開発のワークフローを生成AIで強力に支援するプラットフォームです。ただのチャットAIとは一線を画し、独自の食材データベースを保有しているのが大きな特徴です。これにより、商品名やコンセプトはもちろん、原材料の配合(バッチ単位)、製造工程、品質管理基準、マーケティング戦略、そしてパッケージ画像までを、AIが一気通貫で生成できます。

Ameiroの画面(プロジェクト一覧)

基盤となるAIには、Anthropic社の「Claude」が使われており、これに画像生成AIを組み合わせて、企画書とパッケージ画像を自動で作り出します。さらに、自社のレシピやブランドガイドライン、議事録などを取り込めるRAG(社内資料活用)機能も搭載。これにより、各社の「らしさ」を反映した、よりパーソナルな提案が可能になります。

「自社向け開発」「競合リサーチ」「コラボ企画」という3つのモードが用意されており、多様なニーズに応えることができるのもポイントです。社内資料と組み合わせることで、各社のブランドや製造条件に合った、実務でそのまま使えるような企画を生成してくれるのは、開発担当者にとって心強い味方となるでしょう。

Ameiroの画面(ピレーネ ピスタチオベリー詳細)

実証実験でAIが提案!「大葉」「夏みかんソーダ」味のピレーネ!?

2026年4月18日にスタートした実証実験は、約3ヶ月間にわたり、毎週ミーティングを重ねながら進められました。「Ameiro」に「ボンとらや」のレシピやブランド資料が取り込まれ、フードトレンドや看板商品「ピレーネ」を起点に、様々な新商品が企画されました。AIが生成した新商品提案には、商品名、コンセプト、原材料配合、製造工程、マーケティング戦略、そしてパッケージ画像までが含まれていました。

これらのAI提案を、「ボンとらや」側はブランドDNA、実現可能性、独自性、市場性、画像品質といった多角的な観点から評価。その結果、人気商品「ピレーネ」の新フレーバーとして、「大葉」や「夏みかんソーダ」といったユニークな案が新商品候補として選定されたのです。まさか「ピレーネ」に大葉味が登場するなんて、ちょっと想像が膨らみますよね!

ボンとらやの和菓子が並ぶ様子

両社の担当者もAIの可能性に手応え!

実証実験を終えて、「ボンとらや」の新商品開発担当である佐藤様は、「新商品企画の初期段階を効率化できただけでなく、誰でもアイデアを構想できるようになり、より多くの案を試せる手応えを感じている」とコメント。AIの提案と職人の知見を組み合わせることで、新しいお菓子を生み出せることに期待を寄せています。

ルーテックス株式会社の代表取締役である大森様も、「Ameiroが新商品開発を実務レベルで支援できることを確認できた」と語ります。生成AIは職人やシェフの創造性を置き換えるものではなく、アイデア探索と企画立案を加速する「共創パートナー」であると強調しています。

ルーテックス株式会社の代表取締役 大森氏と関係者

菓子業界から飲食業界全体へ、AIの活用が広がる未来

今回の実証実験の成功を受けて、ルーテックス株式会社は「Ameiro」の対象を菓子メーカーだけでなく、飲食業界全体へと広げるアップデートを準備しています。今後は、レストラン、カフェ、ベーカリーなど、様々な業態における新商品や新メニューの開発を支援する機能が順次追加される予定です。

各業態の特性に合わせたメニュー企画、コンセプト設計、原価計算までをサポートすることで、「ボンとらや」とのPoCで培った「ブランドらしさの反映」と「企画から画像生成までの一気通貫」という強みを、外食や中食を含む飲食業界全体に提供することを目指しています。

菓子工場内の製造ライン

あなたの会社もAIとコラボしてみない?PoCパートナーを募集中!

「Ameiro」は、今回の「ボンとらや」との実証実験で得た知見をもとに、新商品・新メニュー開発に取り組む飲食業界の企業を対象に、PoCパートナーを募集しています。

「新商品・新メニューの初期企画に時間がかかっている」「社内のアイデアが固定化しがちで、新しい切り口を増やしたい」「企画段階で、ブランドや製造条件・原価に合うかの判断材料がほしい」といった課題を抱えている企業には特におすすめです。

自社のブランド資料やレシピを活用し、AIによる新商品・新メニューの企画とビジュアル生成を、実際の開発フローの中で試すことができます。原則無償で、約3ヶ月間の実証実験が可能。先着3社限定なので、興味がある方はぜひ早めに問い合わせてみてください。

AIがお客様の資料やレシピを学習に利用することはないため、安心して試せるのも嬉しいポイントです。新しいものづくりに挑戦したい企業にとって、これはまたとないチャンスと言えるでしょう。

Ameiro 詳細・PoCのお問い合わせはこちらから:

AIと職人の知恵が融合することで、どんな新しい美味しさが生まれるのか、これからの飲食業界がますます楽しみになりますね!