AI外観検査がもっと身近に!gLupe SDKがIntel CPU対応で導入のハードルを大幅にクリア!
製造業の現場で品質検査の効率化に貢献している画像AI「gLupe」の開発キット(SDK)が、この度、とっても嬉しいアップデートを実施しました!なんと、これまで必須だった専用GPUがなくても、Intel CPUだけで不良箇所学習機能が使えるようになったんです。これは、AIの導入を考えている多くの企業にとって、まさに朗報と言えるでしょう。

図1 1枚で学習できる画像AI「gLupe」のユーザーインターフェースです。リアルタイムの検査状況や設定項目が日本語で表示されており、入力画像と加工画像が並べて表示され、OK/NGの判定結果が一覧で確認できます。現場のオペレーターでも直感的に操作できることが伺えます。
専用GPUがなくてもAIが動く!導入環境が大幅に広がった理由
AIの導入というと、「高性能なGPUが必要でしょ?」「コストがかかりそう…」といったイメージを持つ方も少なくないはず。実際、これまでのgLupe SDKも、そのパワフルな画像認識能力を最大限に引き出すために、専用GPUが欠かせませんでした。
しかし、今回のアップデートで、特に汎用性の高い「不良箇所学習機能」がIntel CPUのみで動くようになったんです!さらにすごいのは、対応するIntel CPUなら、内蔵されている統合グラフィックス(iGPU)に処理をオフロードできる点。これにより、CPU単体で動かすよりもサクサク動いてくれると期待されています。
これがもたらす大きなメリット!
-
専用GPU非依存でコスト削減: 高価な専用GPUが不要になることで、初期導入コストを大幅に抑えられます。これは、中小企業や、これまで予算の都合でAI導入をためらっていた企業にとって、非常に大きな後押しとなるでしょう。
-
設置場所の自由度がアップ: 専用GPUは発熱も大きく、冷却システムなども考慮する必要がありました。GPUが不要になれば、装置全体の小型化や省スペース化が可能になり、これまでAI導入が難しかった狭い場所や、生産ラインのすぐそばにあるエッジ環境にも気軽に設置できるようになります。
-
導入の簡便さ: GPUの選定や設定には専門知識が必要な場合もありましたが、Intel CPUがあれば動作するようになることで、導入のハードルがぐっと下がります。セットアップもシンプルになり、すぐに使い始められるのは嬉しいポイントです。
-
対応プラットフォームの拡大: エッジコンピュータ、産業用PC、組み込み機器など、幅広いプラットフォームにgLupeを展開できるようになります。これにより、より多くの現場でAIによる外観検査が実現できるようになるでしょう。
gLupe SDKが提供する3つのAI機能をおさらい!
gLupe SDKは、検査の目的に合わせて3種類のAI機能を提供しています。今回のアップデートでIntel CPUに対応したのは、その中でも特に多様な用途で活躍する「不良箇所学習」機能です。

図2 gLupe SDKが提供する3種類のモードを図解しています。「異常検知」と「不良種別分類」に関する機械学習モデルで、良品データ学習による異常検知、不良品データ1枚からの不良箇所学習による異常検知、そして少量データによる不良種別分類の概念が分かりやすく示されています。
1. 不良箇所学習
これは、検出したい対象物とそれ以外の部分を領域ごとに分ける機能です。簡単に言うと、「ここが不良だよ!」とAIが教えてくれるイメージですね。外観検査はもちろん、部品がちゃんとあるかどうかの確認、数を数える員数カウント、装備品の確認、さらには任意の物体を検出するなど、本当に幅広い用途で使える万能選手なんです。Intel CPU対応で、さらに多くの現場で活用されることが期待されます。
2. 良品学習
こちらは、正常な製品の特徴をAIに学習させ、それと異なるものを「異常」として検出する機能です。傷、汚れ、異物といった、一般的な外観検査に特に威力を発揮します。良品データを数十枚用意することで学習が可能です。
3. 分類学習
この機能は、画像を複数のクラスに分類するものです。例えば、製品の品種を自動で判別したり、不良の種類(「傷」「打痕」「異物」など)を細かく分類したりするのに使われます。少量データで不良種別を学習できるため、効率的な不良分析に役立ちます。
不良箇所学習の魅力!「たった1枚の画像」から始まるAI検査の革命
gLupe SDKの中でも特に注目したいのが、この「不良箇所学習」機能です。なぜなら、従来のAIの常識を覆すような、圧倒的な使いやすさを誇るからです。
従来のAI学習は大変だった?
これまでのAI学習では、AIに欠陥を認識させるために、大量の不良データを用意し、専門家が一つ一つ「これは不良だよ」とアノテーション(タグ付け)する作業が不可欠でした。このデータ収集とアノテーション作業は、時間もコストもかかる大変なプロセスで、AI導入の大きな壁となっていたんです。
gLupeの「1枚学習」がもたらす革命
しかし、gLupeの不良箇所学習は違います。なんと、最低1枚の不良画像を用意するだけで、AIが学習を完了してしまうんです!これは本当に画期的ですよね。学習の操作も直感的なUIでサクサク進められるので、画像処理やAIの専門知識がなくても大丈夫。現場のオペレーターさんが、自分の手でAIを学習させたり、必要に応じて更新したりできるんです。
これにより、検査装置を提供する側からすると、導入後の設定や調整といったサポートの手間が大幅に減り、「手離れの良いAI検査装置」として提供できるようになります。ユーザー側も、現場の変化に合わせて柔軟にAIを調整できるので、より実用的なAI検査が実現できるわけです。
導入実績が語る信頼性
現在までに、gLupeは170社以上の企業に導入されています。そして、そのほとんどの現場で、実際に現場のオペレーターさんがAI学習を行っているというから驚きです!これは、gLupeの操作がいかに簡単で、学習がいかに容易であるかを物語る確かな実績と言えるでしょう。

図3 170社以上の導入実績を示す画像です。自動生産ライン、セメント袋、ドーナツ製造、溶接作業など、多岐にわたる産業分野での実績が表現されており、gLupeが様々な現場で信頼されていることが伺えます。
従来の画像処理(2値化)をAIで賢く代替!
これまで、製品の外観検査では「2値化処理」という手法がよく使われてきました。これは、画像のRGB値や輝度値を基準に閾値を設定し、対象物を背景から浮き上がらせる技術です。例えば、「この明るさより暗い部分は傷!」といった具合ですね。
2値化の課題とAIの解決策
しかし、この2値化処理にはいくつかの課題がありました。
-
色差が小さい傷や汚れ: 検出したい傷や汚れと、その背景の色や明るさの差が小さい場合、適切な閾値を設定するのが非常に難しく、安定した検出が困難でした。例えば、白い製品に薄い白い傷が入っているようなケースです。
-
照明条件の変化: 工場現場では、照明の当たり具合が常に一定とは限りません。影ができたり、反射があったり、周囲の明るさが変化したりすると、設定した閾値ではうまく検出できなくなってしまうことが多々ありました。
gLupeの不良箇所学習機能は、この2値化処理をAIに置き換えることで、これらの課題をスマートに解決します。AIは単純な色情報だけでなく、周辺のピクセル情報を見ることで、形状やテクスチャといった情報も考慮して領域を分割します。これにより、従来の2値化ではお手上げだったようなケースでも、高い精度で検出が可能になるんです。
具体的には…
-
色差が小さく2値化が難しかった傷や汚れも検出可能に!
-
照明ムラや背景の変化にも強い、頼れる検出を実現!
-
形状や文脈を考慮した、より精密な領域分割で誤検出を削減!

図4 木材表面の欠陥検出における画像二値化手法の比較イメージです。輝度や色情報のみでは木目と欠陥の分離が難しい一方、gLupeは色と形状を考慮することで欠陥のみを明確に分離できることを示しています。これにより、より高度な外観検査が可能になります。
既存の画像処理システムともスムーズに連携!
「AIを導入するとなると、これまでのシステムを全部作り直さないといけないの?」と心配になる方もいるかもしれません。でも、ご安心ください!
gLupeの不良箇所学習機能が出力する結果は、従来の2値化処理後の出力と全く同じように扱えます。つまり、これまで使ってきた既存の後段画像処理システムに、そのままシームレスに連携できるんです!
これは、これまで画像処理ベースで検査装置を開発してきたエンジニアの方々にとって、非常に大きなメリットです。慣れ親しんだ判定ロジックやシーケンスをそのまま活用しながら、検出部分だけをgLupeに置き換えることができるので、学習コストも少なく、スムーズにAIを導入できます。これにより、既存システムの対応範囲を大幅に広げることが可能になります。

図5 既存の画像処理システムにAIによる検出機能を追加するフロー図です。カメラ映像を取り込み、既存ソフトウェアで処理後、gLupe開発用SDKでAI推論を行い、結果を出力するシステムの構成を示しています。これにより、既存資産を有効活用しながらAI化を進められることが分かります。
今後の展望:AI検査がもっともっと広がる未来!
今回のgLupe SDKの動作環境拡張は、AI外観検査の普及をさらに加速させることでしょう。これまで専用GPUの搭載コストがネックで導入が難しかった、小型の検査装置や、もっと低コストで運用したい検査ラインにも、gLupeが導入される機会が増えるはずです。
株式会社システム計画研究所は、これからもユーザーの皆さんの現場のニーズに耳を傾け、より使いやすく、より高性能なAIを提供するためのアップデートを続けていくとのこと。製造業の品質向上や自動化の推進に、gLupeが今後も大きく貢献してくれることに期待が高まりますね!
gLupe開発キット(SDK)の必要システム構成をチェック!
導入を検討している方は、以下のシステム構成を参考にしてくださいね。
専用GPUで動作させる場合(不良箇所学習、良品学習、分類学習)
-
CPU: Intel Core 第8世代以降
-
GPU: CUDA対応NVIDIA製GPU VRAM 2GB以上(4GB以上推奨)、Compute Capability 5.0以上
CPUで動作させる場合(不良箇所学習のみ)
-
CPU基本動作: Intel Core 第8世代以降
-
iGPUオフロード時: Intel Core 第8世代以降の統合グラフィックス搭載モデル(Intel グラフィックスドライバーVer.31.0以降)
gLupeに関するもっと詳しい情報はこちら!
-
gLupe 製品ページ: https://glupe.jp/ja/
-
gLupe 導入事例・検出例: https://glupe.jp/ja/example.html
株式会社システム計画研究所/ISPについて
株式会社システム計画研究所は、東京都渋谷区に本社を構える企業です。医療情報、制御・宇宙、通信・ネットワーク、画像処理、AIといった幅広い分野で、ソフトウェア開発、システム開発、システムインテグレーション、コンサルテーション、技術開発、製品開発を手掛けています。AI技術を通じて、社会の様々な課題解決に貢献している企業です。
※記載されている会社名、製品名および名称は各社の登録商標または商標です。