DAOマネ勉強会とは?地域おこし協力隊の「実践知」を共有する場

地域おこし協力隊の活動は、自治体によってミッションや環境が大きく異なります。そのため、一人ひとりの隊員が直面する課題や、そこから生まれる学びは非常に多様です。株式会社あるやうむは、協力隊員個人の経験を、他の隊員が横断的に学べるようにすることを目指し、この勉強会を実施しています。

現場で実際に成果を出している協力隊員自身が講師を務めることで、これから活動を始める隊員や、現在活動中で壁にぶつかっている隊員にとって、より実践的で現実的な学びの場を提供しています。

成果が出るまでのプロセスに焦点を当てたテーマ

DAOマネ勉強会は、単なるノウハウの共有にとどまりません。以下のような「成果が出るまでのプロセス」に焦点を当てた内容が特徴です。

    • 自治体から求められているミッションの整理

    • 日々の地道な活動の裏側

    • 地域住民、役場との信頼関係の築き方

    • SNS発信や関係人口創出の実践例

    • うまくいかなかったことや現在の課題

これらのテーマを通じて、参加する協力隊員たちは「自分の地域ならどう応用できるか」を具体的に考えられるよう設計されています。

四万十市のサンタクロース誘致プロジェクトから学ぶ、協賛金と信頼関係の築き方

今回の勉強会でふくぼうさんが題材にしたのは、自身が四万十市で手掛けたプロジェクトです。地域の困りごとから事業を企画し、地域の人々と信頼関係を築き、巻き込んでいくプロセスが詳しく語られました。

具体的な成功事例として紹介されたのは、フィンランドから本物のサンタクロースを誘致したイベントです。このイベントでは、個人(1,000円〜)や企業(3,000円〜)から地道に協賛を募り、必要経費38万円を全額調達しました。その結果、1,000〜2,000名の来場者と36の出店者を巻き込み、テレビやローカル雑誌など、合計10媒体に取り上げられる大きな反響を生み出しました。

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この成功の裏側には、目標達成に向けて地道に「人や地域を巻き込む実践的アクション」がありました。ふくぼうさんは、どのようにして地域の人々の心を掴み、協力を得たのでしょうか。

成功の秘訣!地域との信頼を深める5つのプロセス

勉強会では、地域との関係構築における具体的な5つのプロセスが語られました。

1. 役所の外に出る:地域の困りごとを拾い、自分のミッションと結びつける

地域おこし協力隊の活動は、役所の中だけでは完結しません。積極的に地域へ足を運び、住民の声に耳を傾けることが重要です。地域の困りごとやニーズを直接聞き出すことで、自分のミッションと結びつけ、地域に根ざしたプロジェクトを企画するヒントが見つかります。

2. イベントに足を運ぶ:地域のイベントにとにかく参加し続け、実績をつくりながら信頼を積み重ねる

地域で行われる様々なイベントに積極的に参加することで、地域住民との接点を増やし、顔と名前を覚えてもらうことができます。最初は裏方として手伝うだけでも、継続することで「この人はいつも協力してくれる」という信頼感が生まれます。小さな実績を積み重ねることが、大きなプロジェクトへの協力につながる第一歩です。

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3. キーパーソンと真摯に向き合う:地域で影響力のある方と対話を重ね、着実に信頼関係を築く

地域には、地元の方や事業者など、影響力のある「キーパーソン」が存在します。彼らと積極的に対話し、プロジェクトの目的や想いを伝えることで、協力を得やすくなります。真摯な姿勢で向き合い、時間をかけて信頼関係を築くことが、プロジェクトを成功させる上で不可欠です。

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4. 近隣地域との横のつながりを活かす:対象エリア内に留まらず、協力隊同士で定期的なミーティングやコラボレーションを実践する

自身の活動エリアに限定せず、隣接する地域の協力隊員との横のつながりも非常に重要です。定期的なミーティングや情報交換、共同でのイベント企画などを通じて、お互いの知見を共有し、活動の幅を広げることができます。地域を越えた連携が、新たな価値を生み出すこともあります。

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5. 3年後を見据える:ミッションだけに固執せず、長期的な定住・定着に必要な人脈と基盤をつくるために動く

地域おこし協力隊の任期は通常3年間ですが、その後の定住・定着を見据えた活動が大切です。目先のミッション達成だけに囚われず、地域での人脈を広げたり、将来の活動につながる基盤を築いたりすることも意識して動くことで、より持続可能な地域貢献が可能になります。

現場のリアルな悩みを解決!Q&Aセッション

勉強会では、参加したDAOマネージャーたちが抱える「リアルな悩み」が共有され、ふくぼうさんの経験に基づいた質疑応答が行われました。

Q. 村外者が新しいことを始める際、既存の地域コミュニティに入りづらさを感じる場合は?

【ふくぼうさんからの回答・アドバイス】

    • 「30分だけでも顔を出す」といった地道な行動を積み重ねることが重要です。短時間でも良いので、継続的に顔を出すことで、少しずつ地域に溶け込むことができます。

    • ご自身の活動と親和性の高いコミュニティ(例:商工会など)から入っていくのも有効です。共通の話題がある場所からスタートすることで、スムーズに関係を築きやすくなります。

Q. 役場との温度差を感じる。地域住民と直接会う活動の重要性が担当者に伝わりづらい。

【ふくぼうさんからの回答・アドバイス】

    • ミッションだけに固執すると活動範囲が狭まり、3年後の定住への基盤が作れなくなるリスクがあります。地域住民との直接的な交流は、長期的な視点で見ても非常に重要です。

    • 役場の担当者には「地域をまわることの重要性」を根気強く理解してもらうための対話が不可欠です。具体的な成果や住民からの声などを伝えることで、理解を深めてもらえるでしょう。

Q. 地域でのイベントの周知や広報はどのように行うべきか?

【ふくぼうさんからの回答・アドバイス】

    • SNSももちろん有効ですが、一番の集客の原動力は「口コミ・噂」などのオフライン周知です。人から人への情報伝達は、地域のイベントにおいて絶大な効果を発揮します。

    • チラシを直接手渡ししたり、行く先々でイベントの目的や想いを言い続けたりすることが重要です。熱意を直接伝えることで、共感や協力を得やすくなります。

    • 地域のキーパーソンと日頃から真摯に向き合って信頼を積み重ね、既存の恒例イベントにブースを出させてもらい集客力を活用させてもらう工夫も有効です。既存のイベントの集客力を借りることで、効率的に広報できます。

講師紹介:四万十市地域おこし協力隊 ふくぼうさん

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庄司 耕世(しょうじ こうせい)

北海道札幌市出身。札幌の民間企業勤務を経て、現在は高知県四万十市の地域おこし協力隊として活動しています。フィンランドから本物のサンタクロースを誘致するイベントを企画し、成功させました。また、空き家ツアーの開催や利活用を目的とした伴走サポートに尽力しており、自身も古民家を活用した民泊の開業準備を進めています。

現在の主な肩書・活動

    • 四万十市 地域おこし協力隊

    • SNS広報事業

    • フォトグラファー

現地での活動内容

    • 四万十市の空き家対策

    • 中心街の景観形成

    • 四万十川賑わい拠点づくり

    • 古民家宿の運営(準備中)

四万十市地域おこし協力隊の活動については、以下のウェブサイトで詳しく紹介されています。

四万十市地域おこし協力隊

講師コメント

「活動にあたっては、地域の方々と温度感を合わせること、そして皆が協力してくれそうな企画を立案すること、そして短期で終わらず長く残る可能性があるような活動をすること、自分の強みを生かせる関わり方を意識しています。私も現役の協力隊なので皆さんと同じ立場で日々試行錯誤しています。私のこれまでの活動と皆さんの活動を照らし合わせることで、何かしらのヒントや考えるきっかけになればいいなと思います。」

参加者の声:学びと気づきを共有

勉強会に参加したDAOマネージャーからも、多くの学びや気づきが寄せられました。

山中湖村DAOマネージャー かわむーさん

「ふくぼうさんの活動を聞かせていただき、地域の方と積極的にコミュニケーションを取り、まずはその土地を知ることが何より大切だと感じました。関係人口創出などの地域課題を解決する上で、地域が求めているもの、それについて自分は何ができるのか改めて深く考えることができた時間でした!」

▼山梨県山中湖村のコミュニティはこちら
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あさぎり町DAOマネージャー はるっくまさん

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「着任2週間で写真展を開き600人を集めたふくぼうさんの話を聞いて、『まず動く』ことの力を改めて実感しました。自分の3年間をどう使うか、問い直すきっかけになりました。質疑で印象的だったのは『ミッションだけに固執すると3年後の基盤が作れなくなる』という言葉。報告書に書かなくていいような小さな外出や会話から、もう一度地域に出ていこうと思いました。」

▼熊本県あさぎり町のコミュニティはこちら
HitoKumaDAO

DAOを通じて地域創生を加速する株式会社あるやうむの取り組み

株式会社あるやうむは、今後も派遣協力隊員同士の知見を共有する勉強会を継続し、各地域で生まれた実践を横断的に活かすことで、地域全体の価値向上につなげていく予定です。

地域を活性化させる活動に興味がある方は、お住まいの地域や興味のある地域のDAOにぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

▼ DAOへの参加リンクはこちら|どなたでも気軽に参加できます。
DAO参加リンク

株式会社あるやうむについて

株式会社あるやうむは、DAOやNFTを活用した地方創生を推進する、札幌発のスタートアップです。全国の自治体向けに、ふるさと納税NFTや観光NFT、地域おこし協力隊DAOソリューションなどを提供しています。

地域の魅力をNFTとして活用し、ふるさと納税の返礼品とすることや、地域でDAOを運営することで、新たな財源を創出するとともに、シティプロモーションや関係人口の創出に貢献しています。

社名「あるやうむ」はアラビア語で「今日」を意味します。「今日、いますぐチャレンジをしたい自治体・地域の皆様にNFTという先端技術を提供し、応援され続ける地域づくりを支援する」という想いが込められています。

株式会社あるやうむ 会社情報

    • 会社名:株式会社あるやうむ

    • 代表者:畠中 博晶

    • 所在地:札幌市北区北38条西6丁目2番23 カトラン麻生302号室

    • 設立:2020年11月18日

    • 資本金:1億6449万円(準備金含む)

    • 事業内容:NFTを活用した地方創生コンサルティング・開発

    • URL:https://alyawmu.com/

    • Twitter:https://twitter.com/alyawmu/

    • Voicy:https://voicy.jp/channel/3545