日本のAI教育、今どうなってる?白浜町から始まる新たな挑戦

みなさん、こんにちは!AI(人工知能)が私たちの生活にどんどん浸透している今日この頃、学校でのAI教育ってどうなっているか気になりませんか?実は、日本の教育現場でのAI活用は、国際的に見ると少し遅れているんです。

経済協力開発機構(OECD)が2025年に発表した国際教員指導環境調査によると、「過去1年間に授業などでAIを使用した」と答えた日本の小中学生の割合は、国際平均の半分以下。小学校で16.0%、中学校で17.4%と、参加国・地域の中ではフランスに次いで2番目に低い水準でした。これは、AIがこれからの社会でますます重要になることを考えると、ちょっと心配な数字ですよね。

もちろん、AIはまだ発展途上の技術であり、その導入には慎重な姿勢も必要です。しかし、世界がデジタル化の波に乗り、AIが社会の基盤となりつつある中で、子どもたちがその恩恵を最大限に享受し、同時にリスクを理解して賢く使いこなす能力を育むことは、非常に大切だと言えるでしょう。この国際的な遅れは、日本の未来を担う子どもたちが、世界の舞台で活躍するために必要なスキルを身につける機会を逸してしまう可能性を示唆しています。

そんな現状を変えようと、株式会社ウフルが立ち上がりました!ウフルは、和歌山県白浜町に拠点を構えるテクノロジー企業。2026年2月25日と26日の2日間、白浜町立日置中学校の1・2年生を対象に、AI活用教育プログラムを実施したんです。このプログラムの目的は、教育現場で安全にAIを活用する実践的な機会を提供し、子どもたちが未来を生き抜くための力を育むこと。地域と企業が手を取り合って、未来の教育を切り開く、そんな素敵な取り組みが白浜町でスタートしました。

AI活用教育プログラム、その中身を覗いてみよう!

さあ、どんなプログラムだったのか、詳しく見ていきましょう!

このプログラムは、白浜町立日置中学校を舞台に、1年生と2年生を対象に行われました。内容は、生成AIの基礎知識を学ぶ講義と、実際にAIを使って白浜町の魅力を発信する記事を作成するワークショップの二本立て。まさに「知る」と「体験する」がギュッと詰まった2日間でした。

1日目:基礎理解編 — AIの仕組みとリスクを学ぶ

初日は、まずAIの基本的な仕組みや、どんなことができるのかを学びました。生成AIって、まるで魔法みたいに文章や画像を作ってくれますが、実は注意しないといけない点もあるんです。例えば、「ハルシネーション」と呼ばれる、AIがもっともらしい嘘をついてしまう現象。インターネット上の情報の中には、誤ったものも含まれているため、AIが学習する過程で間違った情報を覚えてしまったり、文脈を誤解して事実とは異なる内容を生成してしまうことがあるんです。例えば、「〇〇県知事の名前は?」と尋ねたときに、実在しない人物の名前を自信満々に答えてしまう、といったケースがこれにあたります。

この講義では、そうしたAIのリスクや、使う上でどんなことに気をつけたらいいのかを丁寧に解説。AIを「正しく、安全に使う」ための基礎知識を、みんなでじっくり学びました。AIは便利なツールですが、その特性を理解し、賢く付き合っていくことが大切なんですね。この基礎知識を身につけることで、生徒たちはAIを単なる道具としてではなく、その限界や倫理的な側面も考慮しながら活用できる、より深い理解を持つことができたことでしょう。

2日目:実践ワークショップ — 地域データを活用して魅力を発信!

2日目は、いよいよ実践の時間!学んだ知識を活かして、AIと一緒に記事作成にチャレンジしました。

生徒がPCで学習している様子

今回のワークショップで使われたのは、白浜町が「都市OS」というシステムで管理している、信頼できる歴史や観光のデータです。都市OSとは、都市のさまざまなデータを連携・統合し、新たなサービス創出や課題解決に役立てるための基盤のこと。今回は、その都市OSに蓄積された、白浜町の美しい自然、豊かな歴史、魅力的な観光スポットに関する「お墨付き」のデータが活用されました。インターネット上の不確かな情報ではなく、自治体がきちんと管理している「お墨付き」のデータを使うことで、情報の正確性を確保しながらAIを活用できるのがポイントなんです。これにより、生徒たちは、AIが生成する情報が信頼できるものであるという安心感を持って、創作活動に集中することができました。

生徒たちは、AIとチャット形式で対話しながら、白浜町の魅力を発信する記事を作成しました。

「白浜町のどんな魅力を伝えたいかな?」「どんな読者に読んでほしい?」といったテーマ設定から始まり、記事の構成を考えたり、AIに「もっと明るいトーンで書いてほしいな」「この部分をもう少し詳しく説明して」と指示を出したりと、まるでプロの編集者のよう!例えば、「白浜の美しい海岸について、小学生にも分かりやすく説明して」といった具体的な指示をAIに出し、AIが生成した文章を読み、さらに「もっと写真映えするポイントを強調して」と修正指示を出す、といったやり取りが行われたことでしょう。AIをただ使うだけでなく、自分のアイデアや表現したいことをAIに伝える「プロンプトエンジニアリング」のスキルも自然と身についたことでしょう。AIとの対話を通じて、生徒たちは創造力をいっぱいに広げ、個性豊かな記事を完成させました。自分たちの暮らす地域の魅力を改めて発見する、貴重な機会にもなりましたね。この経験は、将来、地域活性化の担い手となる可能性も秘めているかもしれません。

安全なAI活用を支える「CUCON」と「AI Report」って?

今回のワークショップで、情報の正確性を保ちながら安全にAIを活用できたのは、ウフルのデータ・サービス連携基盤「CUCON(キュウコン)」とその機能である「AI Report」のおかげなんです。

「CUCON」は、企業や自治体が持つさまざまなデータを安全に連携・管理するためのプラットフォームで、例えるなら、データの「交通整理」をしてくれる賢いシステムです。そして「AI Report」は、このCUCONの機能の一つで、AIが地域情報コンテンツを自動で生成してくれるサービスです。通常、生成AIはインターネット上の膨大な情報を学習していますが、その中には正確でない情報や、偏った情報も含まれる可能性があります。これが先ほど触れた「ハルシネーション」の原因になったり、不適切なコンテンツが生成されるリスクにもつながります。例えば、特定の政治的見解に偏った情報や、差別的な表現を含んだ情報をAIが学習してしまうと、意図せずそうした内容を生成してしまう危険性があるのです。

しかし、「AI Report」を活用することで、自治体が管理する「信頼性の高いデータ」だけに限定してAIを利用することが可能になります。これは、AIが情報を参照する図書館に、信頼できる本だけを並べるようなイメージです。AIが参照する情報源を厳選することで、不正確な情報に基づいて記事が生成されるリスクを大幅に減らせるんです。これにより、生徒たちは安心して、そして実践的にAIを活用した学習に取り組むことができました。未来の社会でAIを使いこなすためには、こうした「安全に、賢く使う」ための技術や仕組みがとても重要になってきますね。この技術は、教育現場だけでなく、自治体の情報発信や地域課題解決にも応用できる可能性を秘めています。

参加した生徒や教育長の声

このプログラムに参加した生徒たちからは、AIへの関心と未来への期待が感じられる声が寄せられました。

「AIに仕事がとられるかもしれないのが怖いけど、AIは大事だから知識をつけて社会をよりよくできたらいいなと思った」

このコメントは、AIがもたらす可能性と、それに伴う不安の両方を正直に表現しています。AIは私たちの仕事を助け、社会をより豊かにする一方で、その進化のスピードは時に「仕事が奪われるのでは」という不安を抱かせます。しかし、この生徒の言葉にあるように、AIを「大事なもの」と捉え、その知識を身につけることで、社会をより良くしていく「主体的な姿勢」こそが、これからの時代に求められる力だと言えるでしょう。AIを恐れるのではなく、理解し、共存していく姿勢が、未来を切り開く鍵となります。

白浜町教育委員会の西田拓大教育長も、本プログラムへの期待を次のように語っています。

「AIは今後、社会のさまざまな分野で活用が進む重要な技術です。子どもたちには、その利便性だけでなくリスクも理解したうえで、主体的に活用できる力を身につけてほしいと考えています。本取り組みが、地域への興味・関心を深め、新たな気づきを得ることで、将来につながる学びの機会となることを期待しています」

教育長のお話からは、AI教育が単なる技術習得にとどまらず、子どもたちが自ら考え、行動する力を育むための重要なステップであるという強い思いが伝わってきますね。AIを多角的に捉え、主体的に活用できる人材を育てることは、変化の激しい現代社会において、子どもたちの可能性を最大限に引き出すために不可欠です。また、地域への興味・関心を深めることで、将来、地元を支える人材が育つきっかけにもなることでしょう。このプログラムは、まさに「生きる力」を育む教育の一環と言えるでしょう。

日置地域の観光案内、生徒が作成した記事内容

ウフルの地域貢献とこれからの展望

今回のAI活用教育プログラムを実施したウフルは、「テクノロジーと自由な発想で、持続可能な社会を創る」という理念を掲げ、企業だけでなく自治体や行政機関のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援している会社です。DXとは、デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセスを変革し、新たな価値を生み出す取り組みのこと。ウフルは、クラウドサービスの導入から運用、コンサルティング、システム開発までをワンストップで提供し、顧客のデジタル化を強力に後押ししています。

2018年10月には和歌山県に拠点を設置し、以来、和歌山県内の地域課題解決に積極的に取り組んできました。例えば、地域の観光振興のためのデータ活用や、行政サービスの効率化など、多岐にわたるプロジェクトを支援してきた実績があります。今では和歌山県を中心に、全国約40もの自治体のDX化をサポートしている実績があります。地域の特性を理解し、そこに最適なテクノロジーを提供することで、より暮らしやすい、持続可能な社会づくりに貢献しているんですね。

ウフルはこれからも、今回のAI活用教育プログラムのように、AIを活用したさまざまなソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に向けて取り組みを加速していくとのこと。企業活動の枠を超え、スマートシティやスマートサプライチェーンの構築にも力を入れ、信頼できるデータ流通の仕組み作りや標準化にも貢献しています。IoT(モノのインターネット)とブロックチェーン技術を組み合わせた研究開発にも意欲的に取り組んでおり、その活動は多岐にわたります。子どもたちの教育支援から、地域のデジタル化推進まで、幅広い分野で活躍するウフルの今後の活動にも注目です!

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